手掌多汗症と60年。私が見つけた暮らしの工夫

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手掌多汗症と60年。私が見つけた暮らしの工夫

60年間、手掌多汗症と付き合ってきました。

長い付き合いなので、実際に使って良かった商品を紹介する「おすすめ対策〇選」のような記事を書くつもりだったのですが、書き終わってみたら違いました。

出来上がったのは、手の汗と一緒に暮らしてきた私の記録です。

もちろん、実際に役立った工夫や使ってよかったものも紹介しています。

でも一番伝えたかったのは、「こんな付き合い方もあるんだ」ということでした。

現在は、治療ではなく「共存」という道を選んでいます。

ただし、今は保険適用の治療法もあります。

この記事では、私自身が60年間で少しずつ見つけて、選んだ暮らし方を書いています。

目次

手掌多汗症という症状

子どもの頃から、常に手に汗をかいていました。

気づいた時にはそれが当たり前だったので、「みんなも同じくらい手に汗をかくもの」だと思っていたほどです。

でも違いました。

私の汗は、手を挙げると滴り落ちるほど。

後になって知ったのですが、これは「手掌多汗症(しゅしょうたかんしょう)」という症状で、重症度ではレベル3に分類される程度の汗だったようです。

今では手掌多汗症という言葉も広く知られるようになり、保険適用の治療法も選べる時代になりました。

私は治療ではなく「折り合いをつける」ということを選びましたが、治療という選択肢もあります。

どちらを選ぶかは、その人それぞれ。

どちらを選んでも間違いじゃありません。

手掌多汗症の暮らしの工夫

「汗をかいちゃダメ」

と思うほど汗は出ます。これ、結構大事なことなのです。

医学的な原因はまだ分かっていませんが、私自身は「心との結びつき」はとても強いと感じています。

これ、私のあるあるなんですが、

torico

今日は手汗かいてないな~、手がサラサラしてて気持ちいい

と汗に意識が向いた瞬間、まるであざ笑うかのように手から汗が噴き出てきます。

だから「汗をかきたくない」なら汗のことを考えてはダメなのです。

ということは、常に手の汗を気にしている私にとって、汗をかかないように気にしないのは無理、という結論に至りました。

私にできることはただ一つ、出てしまう汗に対処する、それだけなのです。

大判のリネンのハンカチを持ち歩く

ここからはそんな私の対処法を書いてみます。

ハンカチやティッシュを持ち歩くのはエチケットとされていますが、こと手掌多汗症の私にとって特にハンカチは必須アイテムです。

以前は長い間、タオルハンカチを使用していましたが、近年はバッグも小さくなり、ミニタオルとはいえ場所をとるようになってきました。

そこで現在愛用しているのが、中川政七商店で購入した麻素材の大判のハンカチです。

キイロとミズイロを交互に使っています。

もう一枚はハンカチではなくキッチンクロスなので少しかさばるのですが、とにかく質感と色が好きなので、使うたびに幸せな気持ちになれる「Lino e Lina」。

私のバッグには必ずこのうちのどれかがスタンバイしています。

このハンカチの良いところは、大判だから手を洗った後に拭いても濡れた個所が少ないこと。

それからリネンなので水分の吸い取りがよく、手を洗った後だけでなく、手に持っていれば常に手の汗を吸い取ってくれます。

また、リネンの良さとして乾きが良いため、使った後も少し広げておけばパリッと乾いてくれて、また気持ちよく手汗を拭くことができるのです。

素材の特性としてしわができにくいので、洗濯した後もアイロンいらずでパリッとしていて楽。

この三枚をどれも気に入っているため、憂鬱になりがちな手の汗ですがこのハンカチを取り出すたびに気分が上がります。これ、とっても大事。

気分を上げていかなきゃやってられない、ですよね。


ティッシュの代わりに「ペーパータオル」を持ち歩くのも便利です。

100円ショップで小さいサイズの取り扱いがあったため持ち歩いてみたところ、使い勝手がいい場面が多かったです。

紙ですがティッシュよりも厚みがあり破れにくいため、手汗を吸い取るだけでなく様々な場面で利用できます。

一緒に出掛けた父に「ティッシュないか?」と聞かれたときは、サッと一枚を取り出し渡す前によく揉んで(笑)「はいどうぞ」とティッシュ代わりに渡しています。

手袋を着用する

父の介護中は実家の家計や献立の記録を、家にいるときはこうしてブログを書いたり調べ物をしたりと、常にパソコンを触っています。

となると気になるのはキーボードについた手の汗。

自分専用のパソコンとはいえ不快に思うこともあるし、湿っている手でキーボードを使うのは何より私が嫌。

そこでたどり着いた結論は

パソコン使用中は手袋を着用する

ことでした。

慣れるまでは打ちづらいのが難点ですが、慣れてしまえばこっちのもの。さらりとした触感で文字入力ができるのは何よりも快適。手袋なしでパソコン入力は出来ない…いえ、したくありません。

理想の手袋に出会うまでは意外に時間がかかりましたが、見つけるポイントは「下ばき手袋」というキーワード。「インナー手袋」とも呼ばれているようですね。

これはその時はじめて知った言葉でしたが、用途は【ゴム手袋の下に使用する】ものだそうです。

私はワークマンやホームセンターで見つけました。が、ここで一点だけ注意が。

「薄手」と書いてある下ばき手袋でも、実際にキーボード操作をするには「厚い」と感じることが本当に多いです。

しかも多くが5枚・10枚セットで販売されているので、失敗すると用途のない在庫になってしまい辛い…。

だからこればかりはネットで買わず、実際に現物を見て買うのがおすすめです。

手袋着用はドライブ時の応用だった

キーボード入力の際に手袋を使うようになったきっかけは、運転中のすべり止めに手袋をしていたことでした。

運転する際、手汗でハンドルが滑りヒヤッとしたことは一度や二度ではありません。

命に係わることなので、車購入の際は必ずオプションで「革のハンドル」に変更していました。

革のハンドルは多少なりとも汗を吸収してくれるので滑りにくいという利点があるのです。

それでも滴り落ちる程の汗は革のハンドルでも吸収しきれません。

そこで手袋を着用して運転をするようになったのですがこれがもう快適。

torico

そうだ、パソコンの時も手袋すればいいんじゃない

と気づいた時は自分で自分を褒めました。

頻繁に手を洗う、お湯ならなお良し

水道を見つけると嬉しくなります。

torico

とにかく手を洗いたい

手の汗は意外にべたつくというか、ぬるつくというか。

だから定期的に洗いたい。そしてできるならば石鹸×お湯で。

冬の間、寒冷地に行くと凍結防止のために出てくるのが水ではなくお湯だったりします。凍結防止の予防策ですが、これが手汗の民にとってはありがたい。

ほっこりしますね~、寒い時に温かいから、ではなく、手がぱっさぱさになれるから。

今はモールやスーパーのトイレでもお湯が出るところがいくつかあり、いつも「神」と思って使わせてもらっています。

たまに行くスーパーは「石鹸×お湯×アルコール消毒」がセットで置いてあるので狂喜乱舞。

心の中でこのセットを「神スリー」と呼んでいます。私の「推し」です。

手掌多汗症にとって、水で洗うよりお湯で洗う爽快感は格別。

全てのお湯に感謝、です。

手汗民ゆえに苦手なもの

手汗の民だからこそ苦手なものはたくさんありますが、その一つがハンドクリームです。

よく、OLさんが袖丈長めのカーディガンを着てパソコンの前でハンドクリームを塗る…というシーンをドラマなどで見るけど私には御法度

まず袖丈眺めがNG。手汗は手首の境目までかいているため、そこに服がかぶると濡れます。それが冷えて冷たくなるととても不快。

だから私が大好きなのは七分丈の服です

冬場の家事も乾燥防止のためにお気に入りのゴム手袋を使っています。

暮らしはこういう小さな「好き」でできている やっと出会えた食器洗い用ゴム手袋

それでもカサカサする時は「手の甲だけにクリームを塗る」というワザを発動。

これでカサカサ部分の対処は出来ます。 


これは余談ですが、世間話をしている時に

今はベタベタしないハンドクリームがあるんですよ~

という言葉に、私の手汗脳センサーがピコンと反応しました。

torico

んなもん、あるわけないぢゃんっ

と心の中で思ったわけですが、手汗グッズに関してはつい反応してしまう悲しいサガ。

信頼している会社でもあるパックスナチュロンから、「べたつかない」とうたうハンドクリームがあったので試しに購入してみることに。

べたつかないといっても手のひらには塗らずに手の甲のみ塗布。

確かに、これまでのしっとり優先のハンドクリームとは一線を画すさっぱりっぷり。

でもうるおいは残したまま…という、理想的なハンドクリームです。

こういうことは時代に合わせてアップデートしなきゃなぁと反省するところです。

ハンドクリーム ⇒ ダメ! ベタベタする!

という経験を、いったん隣に置いてみる、というのはとっても大事な事ですね。

とはいえ、手汗の民の私には他のクリームよりはずいぶんいいけれど…に留まってしまうかな。

というのも、先ほども書いたように

ハンドクリームを塗るという行為で手に汗がにじみ出てくる

ので。

汗は心とのきづなが強いのです。

冷え取り靴下に着想を得た「五本指靴下」

手の汗同様、足の汗もかきます。

昔から足が冷たいことが気がかりでした。自分は冷え性なのだと思っていました。

ある時書店で見かけた本「ずぼらな青木さんの冷えとり毎日」。

この本を読んだときに衝撃が走ったのを今でもはっきりと覚えています。

これだ!

それは、著者が冷えとり健康法をした結果、体の冷えを取ることで健康になったという体験本なのですが、まさに私の話をしてるのだ、と感じました。

早速冷えとり靴下を購入、それから10年くらい「冷えとり生活」を続けました。

その後、絹の靴下をやめて綿の五本指靴下を履くようになり、その後ずっと現在まで履き続けています。

五本指靴下を履き続ける理由は、足の裏の汗を吸い取ってくれるから。

パソコン手袋と同じです。布で覆っておけば汗は吸い取ってくれる理論。

五本指靴下はどこでも買えるので特にこれがおススメというのはないですが、丈夫で適切な値段・近くで買えるということで、ユニクロのメンズ(大きくてしめつけがないから)を愛用しています。

そしてゴムの締め付けが嫌なので、五本指靴下のゴム部分はハサミでカットしてあります。意外に洗ってもほつれないので大丈夫。

そんなユニクロ一強だった私の五本指靴下ライフに最近食い込んできたのが「下北沢病院が認めた5本指ソックス」です。

ユニクロに比べれば薄手ですが、柔らかくて伸びが良く履き心地がいいです。

なくなったら困るので、常に在庫をキープしてあります。

足の裏の汗も異常に多いので、気になるときは一日に何回か変えます。そのためにユニクロの3枚セットは便利なのです。多分うちには10足くらいあるんじゃないかな。

履き替えるのは面倒のように見えるかもしれませんが、湿った靴下(字面が嫌ね)を脱いで乾いた靴下に履き替えた時の、あのさっぱりした感覚を知ってしまったらもう戻れないのです。

そして靴も湿気がこもるから履いた後は乾かし、ソールは定期的に洗い、それでも1年くらいで買い替えています。

これは自分の中でのけじめとでも言うのでしょうか。

「湿った靴下」「湿った靴」「湿った足」。

これらの言葉を聞いただけでも眉をひそめる方もいると思います。正直、私も書きながら顔をしかめています。

やはり気持ちの良いものではありません、相手も私も。

だから「お互いが納得できる」と自分が思う対策をしています。

よその家に上がる際もササッと靴下を変えるなど、最低限のマナーもそう。汗はかくけど、それで私という人間を嫌にならないでほしいから。

話が脱線しましたが、相手に不快に思わせない配慮に関しては、積み上げてきたと自負しています。

塩化アルミニウム

「手掌多汗症に塩化アルミニウムが効く」という話は昔から聞いていましたが、なかなか購入にまでは至りませんでした。

torico

アルミニウムって…なんかコワイ

当時の私は、まだ情報も少なく、アルミニウムというよくわからないものを体に使うこと自体がなんとなく怖かったのです。

それでも20年くらい前でしょうか、試しにと買ってみたことがあります。

何度か使いましたが、やはり使い続けることに抵抗感がぬぐえずそのまま使うことはありませんでした。

しかしなぜか、またフト使ってみたくなったのです。

その理由は、20年前からあったものが、今でもまだ存在するということは、それだけ信頼できるものなのだろうと思ったから。

で、実際に使ってみて効果があったかといえば…

あったんです、とても。

特に私には足の裏に効果がありました。塗るときに手を使うので手の汗にも効果があってもいいかと思うのですが、手を洗う頻度や物に触れる機会が足とは大きく異なるのでしょう、手汗には効き目は感じないままです。

それでも、足の裏の汗が気にならないというのはかなり爽快感があります。

だって靴下が湿らない♪

こういう感覚は経験がなかったので新鮮です。

この塩化アルミニウムは市販で購入は出来ません。「新城薬局」さんに直接メールをして購入する流れです。

もしご興味があればどうぞ。

新城薬局

脇の汗

私の汗の出どころは手と足と脇。

脇は手足に比べればそれほどでもありませんが、エチケットとしては対処しています。

愛用している制汗剤2種

若いころから制汗剤は常に使ってきましたが、中には納得いかずに使っていたものもありました。

今は種類が増えて良いものがたくさん出てきたので、中でも信頼しているものを2つ紹介します。

一つはスプレータイプ。

脇の汗に一番効果があったのは「エージーデオ24 デオドラント スプレー」でした。

無香性なので匂いで気分が悪くなることもなく、汗のニオイを抑えてくれる効果を感じました。

この商品はずいぶん多くの人に勧めて、皆さんに喜ばれたほど。香りで紛らわすのではない、根本からニオイを断つという使い心地です。

実は今はスプレーの処分が面倒になったので(笑)使っていません。その代りに使っているのがこちらです。

実はこれ、「エージーデオ24 デオドラント スプレー」を使う遥か前に使っていたもの。

当時は半信半疑で使っていたため続けることがありませんでしたが、逆に

torico

あの当時からあるものが今もあるなんて信じられる!

と思うようになり使用を再開、現在に至っています。

こちらも香りがなくさっぱりとした使い心地で、スプレーのように「ヨレ」がないので着る服によって使い分けてもいいかもしれません。

これまで試してきたもの

これまで使用したことのあるものを選択肢として紹介してみます。

YOU-UPのデトランスα

何年か前にSNS等で一斉に紹介されて気になった汗止めがありました。

海外製の物ですが、YOU-UPのデトランスαという商品を使ったことがあります。

当時レビューでは絶賛する声も多く、普段はそういった口コミをあまり信じないのですが、こと多汗症の物であれば藁にもすがりたい、その一心で使ってみました。

効果ですが、長く続けなかったので不明です。

なぜ長く続けなかったのかといえば、痒みを感じてしまったから。

これは使った方が皆そうなるとは限らないだろうし、その時の私の体調が悪かったのかもしれません。

海外製であること・肌に異変を感じたこと、そういうことも全部知った上で、それでも試してみたいという方もいるかもしれませんので紹介してみました。

選択肢はたくさんあった方がいいと思っています。試すのも試さないのも、自由でいいのですから。

こんな選択肢もあります

実際に試してはいませんが、気になっていた情報がいくつかあります。

試すか試さないか、これは今置かれている状況が、どうしても治す必要が歩かないか、でも変わってきます。

60代になり、以前のように困ることはずいぶんと減りました。だから耳にはしているけれど、今のところは試していません。

アポハイドローション

久光製薬が開発したアポハイドローション(アポハイドローション20%)は、有効成分に「オキシブチニン塩酸塩」を含む医療用の塗り薬で、主に「原発性手掌多汗症」、つまり手のひらの異常な汗の治療に用いられる薬です。

日本で初めて原発性手掌多汗症に対して保険適用となった薬とされており、手のひらに塗ることで、皮膚の下の交感神経に作用し、汗の出る量を抑える仕組みとのこと。

取り扱いがある皮膚科で処方されているので、確認の上使ってみるのもいいかもしれません。

実は私も少し気になっています。

二宮和也さんのポスターが目印のようです。

「アポハイドローション」ですが、試す機会があったのでまた後日報告記事を書きます

イオントフォレーシス

イオントフォレーシスは、皮膚にごく弱い直流電流を流し、その電気的な力を利用してイオン化した成分を皮膚の内部へ送り込む(または引き出す)という方法です。

手のひらや足裏などを水道水に浸し、そこに弱い電流を流すことで、局所多汗症の汗の量を減らす治療にも用いられます。

通院して機械を使って治療する方法と、専用の家庭用治療機器を購入して、自宅で治療する方法があるそうです。

これは私もずいぶん前に知った情報で検討もしたことがありましたが、結局試すには至りませんでした。


私自身、もう今の手足の状態を「これでいい」と選択したので、今回こうして対処法を調べたのはずいぶんと久しぶりでした。

でも「アポハイドローション」は今回初めて知った治療薬で、手術をするわけではないし保険適用ということで、俄然興味がわいてきています。

こんな風に、医学の日進月歩で改善することも可能になったのですね。

病院という選択肢もある

若い頃、手や足の異常な汗に本当に苦しみました。 知られたくなかった。 触れてほしくなかった。 握手を求めないで欲しかった。

今は会う人も限定され、周りには私の汗を知っている人しか存在せず、その人たちは私に握手を求めても来ません。

とても居心地がいいです。

でもそれは私が今の年齢になったからで、現在以前の私のように苦しみの真っ最中の方もいると思います。

今回調べてみた時に、医療の進歩には驚かされました。

手掌多汗症が広く知られるようになって、治療が保険適用になって。

選択肢が広がったのは喜ばしい事です。

もし、今現在苦しい思いをしているのならば、そういう選択をしてみるのも一つの方法ですね。

我慢することはないです。苦しさは十分理解しています。

選択は自由です。 選びましょう、自分の心地よいと思えることを。

靴下を変えて足汗の悩みはいったん終了…していたけれど

靴下を五本指に変えたことで足の汗が気にならないようになっただけでなく、さらに驚いたことがありました。

torico

私、冷え性じゃなかった。

これまで何をしても足が冷えて仕方なかったけれど、それは

足の汗で皮膚や靴下を湿らせ、その結果足を冷やしていた

のです。そんなことってある~? ですよね。 でもあるんです。

塩化アルミニウムを足の裏に塗布し始めてしばらく経ったころ、「あれ? 今日は足が冷たくないなぁ」と思ったのが初めでした。

そこからその理由が汗に繋がるまで少し時間がかかりましたが…

こうして、冷えとり健康法を始めて五本指靴下に出会い、冷えとりはやめて独自の汗取り路線に進んだ結果、冷え性が治ったという、なんとも私らしい結果となりました。

手掌多汗症で一番苦しかった言葉

手掌多汗症であることの悩みは尽きません。

私が触れるものは全てべたべたになる…

でも一番苦しんだのは「他人からの無理解」かもしれません。

当然なのでしょうが、私の汗をどんなに説明しても理解はしてもらえませんでした。

必ず言われること、それは

誰だってみんなそうだよ、少し気にし過ぎじゃない?

という言葉。

この言葉は手掌多汗症にとって二重に苦しめられる言葉です。

もう一つ、忘れられないのが、私の近しい人から言われたこの言葉。

気持ち悪いっ

ちょっと腕を触ってしまい、払われながらそう言われたのですが、咄嗟に返ってきた言葉に…

私はへらへらするだけでした。

悲しくなったのはそれから10年もあとの事。

その時に怒りを表さなかったのに、どうして10年も経って? と自分でも不思議です。

でもその言葉は私の心の奥深く、澱のように沈んでいたのでしょう。

そして、心が揺れるたびに舞い上がり、10年かかって浮上してきたのかもしれません。


とはいえ私も最初はそりゃ気持ち悪いだろうなと思っていたし、気にし過ぎる自分が悪いんだと思おうとしていました。

でも違うんです。

何をしたって異常に汗が出てしまうし、気にし過ぎているわけじゃない。

むしろ私が気にするのは

こんなに手汗が出ちゃって不快な気持ちにさせちゃってたらごめんね

ということなのです。

考えないようにすればするほど、汗をかく。つまり、汗をかかないようにすることは私にとっては無理なことなのです。

それは早い段階で分けて考えなければなりません。自分を守るために、人の意見に流されてはいけないのです。

一番変わったのは手足の汗のとらえ方

結局、手の汗は相変わらずです。

今も手袋をしてキーボードをカタカタとたたいています。

足の汗も薬をさぼればじわりと汗をかき始めます。

でもそれが私。

汗の量は減っていません。

でも以前に比べれば苦しさは減った。

歳をとったからでしょ?

と言われればそうかもしれないけれど、いろいろなことを重ねてきたことで、自分の「ちょうどいい」が分かった気がするのです。

汗、嫌だ嫌だ嫌だ

だけじゃなく、

あ~、今日も出てますねぇ

と思えるようになった。

私、えらい。

まとめ

え、トリコさん、手に汗をかく人だったの? 今まで全然気が付かなかった!

といわれる日が来たら、心底喜ぶと思います。 相手に気づかせることなくこれたのだ、と思うと対策してきた甲斐があるというもの。

女スパイになった気分(?) 

汗問題は人それぞれ、立場もそれぞれでしょう。

この人は大変、この人は大丈夫そう、と簡単には片づけられません。

だから、今の自分に合った対策を選択する。

選択は変わっていってもいいし、そしてそれは間違いじゃない。

その時の一番は時の流れと立場で変わるから。

でも暮らし方は少しずつ変えられる。自分がご機嫌になる方へ。

あの頃の私のように苦しんでいる人へ。

私もようやくここまで来ました。

だから今日も、

登った高台から、今日も汗をかきながら面白がって生きています。

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この記事を書いた人

toricoのアバター torico toriconote

60代。
子どもたちは独立、夫は単身赴任。
更年期や空の巣症候群を経て、人生後半を試行錯誤しています。
面白がって、平気で生きる練習中。

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